にやさしく、地球にやさしく

 環境問題が一般に初めて認知されたのは1980年代の後半だったと思います。 一時期はエコロジカルであることがブームでした。しかし環境問題というのは一過性のものではなく、 将来にわたってつきまとう問題であり、情報化社会を担う半導体業界にとっても避けては通れなくなってきました。
 これまでの半導体とその資源寿命 半導体材料というとLSI等に用いられているシリコン(Si)というイメージがあります。 しかし現在の情報インフラを支える光通信用LDは殆どが化合物半導体で作られています。 具体的には、光通信用LD/LEDはインジウム(In) / 燐(P) / アルミ(Al) / ガリウム(Ga) / 砒素(As)等が用いられています。 このうちインジウム(In)は資源寿命(採掘可能年数)が20年足らずであり、早急に他の物質への転換が期待されています。 また砒素(As)は毒性の強い元素として有名です。 最近、製品サイクルの短い携帯電話に使われているGaAs HBTのシュレッダー・ダスト廃棄が 問題になっています。(→地殻、海中、大気中の資源量)

Kankyo Semiconductorという考え方

 環境半導体とは、地球上に豊富に存在し、かつ、環境に優しい材料から構成される半導体物質、およびそれらを使用した応用デバイスの 創製に関する生産技術のことです。鉄(Fe), シリコン(Si), カルシウム(Ca) など地球上に豊富に存在する元素は、同時に生物、地球環境に 優しい材料となっています。 半導体デバイスの性能を優先した従来の材料選択を改め、地球環境を考慮したエコ・エレクトロニクスのパラダイムを 構築するのが我々の狙いです。(→様々な半導体の禁制帯幅)

β-FeSi2薄膜・デバイスの作製

 我々はβ-FeSi2という直接遷移型半導体に注目しています。β-FeSi2の原料であるはFe、Siともに地殻中に大量に存在し、 資源の枯渇の心配がありません。また廃棄された際、環境への負荷も小さいと言えます。 しかしβ-FeSi2はありふれた材料を用いているにもかかわらず、 高品質な試料を作製する方法が現在確立されていません。我々は近年になって飛躍的に進化した半導体作成技術を応用した新たな成長方法を用いて 世界最高品質のβ-FeSi2結晶を作っています。また作製したβ-FeSi2を用いて基礎物性の研究、発光デバイスの作製等に取り組んでいます。

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