LED(発光ダイオード)とは?

 LEDは電気エネルギーを直接光エネルギーに変換できる発光素子です。 電球のように電気→熱→光という途中に余計な変換が無いため効率が良いとされています。 発光のメカニズムは次のようになります。@n形半導体の端にある電極から半導体中の伝導体に電子が注入されます。 同時にp形半導体の電極からは電子が吸い出されます(正孔が注入されます)。この際に電力を消費します。 A注入された電子(と正孔)は電子濃度(正孔濃度)の高い方から低い方へ拡散していきます。 B拡散した電子は電子濃度が低い領域で正孔と結合します。 Cその際の伝導体と価電子帯のエネルギー差(=半導体のバンドギャップ)のエネルギーを持った光が放出されます。 半導体はその種類によりバンドギャップが違うため、材料を換えると違った波長(色)の光を取り出すことが出来ます。

<LEDの応用例>

  • 可視LED
  • 電源ランプ、大型フルカラーディスプレイ、電光掲示板 etc...
  • 赤外LED
  • 光ファイバ通信、TVなどのリモコン etc...

通信用LED

 現在の高速・大容量のネットワーク社会を支えているのは光ファイバー網ですが、光ファイバーにデータを送るためには受光・発光素子が必要です。現在使われている発光素子はGaInAsPで作れれたLEDLD(レーザーダイオード)が用いられています。GaINAsPのバンドギャップが光ファイバの低損失波長帯(1540nm)であることが主な理由です。しかしこれらの材料は環境に対する負荷が大きく、将来の超高度通信社会を支えるためには役不足であるといえるでしょう。

世代光通信用デバイス

 β-FeSi2はFeとSiからなる環境にやさしい物質で構成された直接遷移形の半導体です。また光ファイバの低損失波長帯で発光するので、次世代光通信用デバイスとして期待されています。またβ-FeSi2をLSIに組み込むことが出来ればLSI同士を金属配線ではなく光で繋ぐことが可能となり、複数個のLSIを使ったシステムの集積度が上がると期待されています。

当研究室ではRDE法を用いてβ-FeSi2をSiのpn接合中に埋め込むタイプのLEDの作製を行っており、既に室温でのエレクトロルミネッセンス(EL) (→LED構造図および室温EL特性)を確認しています。これは世界初の本格的な Si系LEDの室温発光報告として、新聞等で大々的に報じられました (→記事全文) 。現在はさらなる発光効率向上に向けて研究が続けられています。

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