「果実用モバイルMRIの開発と梨果実緩和時間の縦断的計測」


要旨


本研究では,2009年度本研究室で行われた研究「樹木・果実用ポータブルMRIの開発」をもとに,研究で挙げられた問題点を改善し,屋外での植物計測に特 化したモバイルMRIを開発し,その有用性を検証するため,屋外での梨果実の縦断的緩和時間計測 を行った.緩和時間の計測にはInversion Recovery法およびCarr-Purcell-Meiboom-Gill法を用いた.また,RFコイルの磁場強度分布不均一性による緩和時間計測への影響を計算機シミュ レーションにより調べた.検証実験を行いシミュレーションの妥当性を確かめた.これにより屋外で正確に緩和時間計測を行うために必要な装 置や計測手法の改善点を検討した.