「樹木計測用モバイルMRIの開発(Ⅰ)」


要旨


本研究では,まず,樹木計測用に特化したMRIの勾配磁場コイルを開発した.そして,その有用性を検証するため,屋外での樹木の計測を行った.2012年7月に直径60 mmの樹木の計測を行ったが,勾配磁場の非線形性によるMR画像の歪み,磁石の温度制御の必要性の問題が生じたため,遺伝的アルゴリズムを用いて樹木計測用モバイルMRIに最適化された勾配磁場コイルを開発し,温度制御装置を実装した.また,静磁場の不均一性を補正するために,シングルチャンネルシムコイルを開発した.そして,再度,屋外計測を行い,樹木計測用モバイルMRIにおけるこれらのユニットの有用性を示すことができた.