「MRIにおけるパルスシーケンス自動生成手法の開発」


要旨


本研究では、MRIにおける撮像法のうち、二次元シングルスピンエコー法と、二次元マルチプルスピンエコー法の撮像シーケンスを計算によって生成する手法を提案し、その手法を基に、撮像パラメータを入力するだけで、撮像シーケンスを自動生成するプログラムを作成した。 また、このプログラムから作成された撮像シーケンスが、MR撮像に有効であることを確認するため、撮像実験を行った。 最初に、二次元シングルスピンエコーシーケンス作成プログラムの有用性の検証を行った。 パラメータの値が異なる撮像シーケンスを複数作成し、プチトマトの断層撮像を行い、取得された画像が各パラメータの値を反映した画像となっていることを確認した。 次に、二次元マルチプルスピンエコーシーケンス作成プログラムの有用性の検証を行った。 まず、二次元マルチプルスピンエコーシーケンス作成プログラムから、画像視野が異なる2種類の撮像シーケンスを作成し、オクラの断層撮像を行った。次に、この2つの撮像シーケンスと同様の画像視野、エコー時間に設定した二次元シングルスピンエコーシーケンスを作成し、撮像を行った。この2種類の撮像方法から得られた画像を比較することで、二次元マルチプルスピンエコーの画像のみに現れるCPMG条件の特性を確認した。