「骨粗鬆症診断用MRIの開発」


要旨


本研究では、骨粗鬆症診断のために利用できるような踵骨撮像用のMRIの開発を目標として行った。このため、0.2T永久磁石磁気回路のための勾配磁場コイルを作成し、RFプローブを開発した。勾配コイルが発生する磁場の計測など、装置の性能を定量的に評価し、それらに基づいて撮像パルスシーケンスを開発した。このシステムを用いて、踵骨の撮像を行い、骨粗鬆症診断のための撮像手法を確立した。そして、十数名の女性ボランティア被験者の協力を得て、踵骨の撮像を実行した。これらの 画像より、興味深い結果が得られ、MRI画像による骨粗鬆症診断は、骨密度の定量化手法を確立すれば、充分実現可能であろうと結論した。また、本研究により、装置面での課題を明らかにし、骨粗鬆症診断用MRIの実用化への展望を得ることが出来た。