「PCを用いたリアルタイム・ボリュームレンダリングシステムの開発」


要旨


本研究では、MRI画像の可視化手法の1つであるボリュームレンダリング法、およびトラックボールを用いた3Dポインタデバイスによる、リアルタイム表示システムを開発した。 システムの構築には、ボリュームレンダリング専用処理ボードを用いたMRI画像処理プログラムの開発と、3次元の視点座標を決定する入力デバイスの開発を行った。その結果、MRマイクロスコープで取得したMRI画像を、24 frame/sec 以上の画像更新率で、ボリュームレンダリング表示し、対話的な可視化処理が可能となった。また、3Dポインタデバイスを使用することによって、被写体を直接的に回転させる事ができた。このことから、構造をより確実に認識できる入力デバイスであることがわかった。 以上の結果から、このシステムは、撮像したMRI画像を効果的に可視化し、評価することができると結論した。加えて、被写体の3次元構造の把握を支援する、新しいユーザーインターフェイスを持ったシステムであると確認した。