「Direct3Dによる三次元MR画像の表示法の研究」


要旨


NMR映像法は、特に医療分野において盛んに応用されており、それに伴って取得されたMR画像の効果的な表示法の需要が高まっている。サーフェイスレンダリング法などに代表される三次元MR画像の表示方法は、被写体の形態を効率よく理解するために非常に有効である。ところが、それらの画像処理法に必要とされる回転移動などの座標変換は、三次元MR画像を構成するすべての画素値を対象としており、目下のところ特殊な画像処理専用コンピュータを用いている。以上の状況を踏まえ、本研究では、現在世界標準であるWindows95系のOSで動作し、Direct3Dを使用することによって、画像表示ハードウェアの3D機能を最大限に活用して三次元MR画像を表示するための手法の検討を行った。その結果、本研究で用いた手法が、非常に効果的な三次元画像を作成するアルゴリズムであり、また、視点移動や座標変換等の画像処理を実時間で達成することを結論した。