「コンパクトMRIにおける高周波プローブの最適化の研究」

要旨

本研究では、高周波（RF）プローブを製作し、巻き線形状の異なる２つのコイルを使用して、それらのSNRに対する性能の比較を行った。これには、SNRに関わるプローブのパラメータ計測によって評価する方法、および撮像によって直接的に画像のSNRを評価する方法を用いた。これにより、プローブのパラメータと画像のSNRとの強い相関を確認することができた。また、さらなる研究として、コイルをそれぞれ分割しキャパシタで繋ぎ合わせた回路を形成することにより、SNRが向上する、という経験的に知られた事実の究明を試みた。これには、先に製作した２つのコイルをそれぞれ分割し、上記と同様の実験を行い、得られた結果に適合する回路モデルの作成を行った。結果として、実験データに反しない理論式の導出に成功し、コイルの分割による効果の究明の第一歩を踏み出すことが出来た。