「ディジタル・シグナル・プロセッサを用いたMRI信号発生器の開発」


要旨


MRI(核磁気共鳴映像法)は、1Hに代表される原子核の空間分布を識別したNMRであり、おもに画像診断装置として医療分野で活躍している。一方で、物理計測や産業分野への応用が切望されており、様々な測定対象に特化したDedicated MRIシステムの開発とその評価が進められている。以上の状況により、本研究では、パーソナルコンピュータとDSP(Digital Signal Procesor)ボードを用いて、「MRI信号発生器」の開発を行った。Cコンパイラおよびアセンブラで開発されたプログラムを用いて、PCで作成された波形データを、パラレルインターフェースを通じてDSPボードからアナログ出力することに成功した。さらに、DSPより出力された2次元空間周波数データから、MR画像がリアルタイムに再構成されることを確認した。以上の結果より、プログラマブルなDSPボードが Dedicated MRI システムの評価に非常に有効であることを結論した。