「高温超伝導バルク磁石を用いた NMR/MRIの開発」


要旨


高温超伝導バルク磁石を用いたNMR/MRIの性能向上のためには,静磁場均一性の向上が重要になる.静磁場強度4.70 Tと4.74 Tを有する2つの高温超伝導バルク磁石を使用し,それぞれ8 mm試験管用,5 mm試験管用の勾配磁場プローブを開発した.2種類の磁石に対応する勾配磁場プローブを用い,静磁場分布計測,キャピラリファントムの撮像実験を行った.さらに,8 mm試験管用プローブではシングルチャンネルシムコイルによる静磁場均一性向上を確認し,生体試料の撮像実験を行った.以上より,2種類の高温超伝導バルク磁石の静磁場分布を取得した.また,シングルチャンネルシムコイルの実装により静磁場均一性を向上させることが可能だと結論した.