「高磁場高分解能MRマイクロスコープの開発」


要旨


本研究では、ヒト胚子標本の高分解能撮像を行うため、高磁場超伝導磁石を用いてMRマイクロスコープを開発した。高磁場におけるヒト胚子標本のMRI信号は、広いダイナミックッレンジを必要とするため、ゲインの異なる2台の受信機で同時に検波・ディジタル化し、それらのデータをソフトウェアで合成する新たな手法を開発した。そして、このシステムを用いて水ファントムとヒト胚子標本の撮像を行い、その有用性を検討した。その結果、本研究で開発した手法は、ヒト胚子標本をはじめとした大きな試料のMRマイクロスコープ撮像に有用であることを結論した。