筑波大学 加納研究室

かけはし:TIA連携プログラム探索推進事業

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研究テーマ早わかり

CARSとは

 加納研では,光と物質との非線形な相互作用を用いた,新しい分光手法・イメージング手法の開発を行っています。その中でも特に力を入れているのが、CARS(Coherent anti-Stokes Raman scattering)過程の利用です。


!!NEW!!原理を説明した動画をアップしました。

 

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CARSは,現在振動分光手法として最も広く使われている非線形ラマン過程の一つです。図1にCARS過程を示します。CARSでは,一般に波長の異なる二つのレーザー光(ω1, ω2光,またはポンプ光,ストークス光)を用います。これら二つの入射光の角振動数差ω12が試料分子の持つ振動モードの角振動数Wと一致すると,多数の試料分子の振動モードが同時に励振されます。このようにして生じた分子振動(振動コヒーレンス)は,分子が三つ目のレーザー光(ω3光,またはプローブ光)と相互作用することにより,三次の非線形分極に由来するωCARS光として取り出されます。エネルギー保存則から,ωCARS123である必要があります。かつ,位相整合条件から,CARS光はkCARS= k1-k2+k3の方向に発生します。ここで,kxはωx光の波数ベクトルです。ω3光として,しばしばω1光が用いられます。その場合(ω31),ωCARS光の信号強度はω1光及びω2光の強度の二乗及び一乗にそれぞれ比例します。つまり,ωCARS光の信号強度はω1光の強度に対して非線形(!)に増大します。また,位相整合条件から,CARS過程により指向性のよいラマン散乱光を得ることができます。


図1


図2(a:左) 二色のレーザー光により,分子振動が共鳴的に励振されます。

図2(b:右)左のようなコヒーレントな分子振動は,ω1, ω2光という二色の光がつくるビート成分(ω12:差周波)によってドライブされています。右図は,二つの光電場(単色光)同士の積によってつくられた時間波形です。速い振動成分(ω12:和周波)と遅い振動成分(ω12:差周波)が見られます。このうち,遅い振動成分(ω12:差周波)が,分子振動を励振するのに使われます。

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