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NMR/MRIによる梨果実の断続的緩和時間計測と微細構造の可視化
~梨果実の成長をNMRパラメタとの関連で明らかにする~

 

 

MRIによる植物計測は特に屋外で行う場合,ハードルが高くほとんど行われていません.我々は屋外での植物計測に特化したモバイルMRIを開発し,屋外での植物計測に挑戦しています.

本研究では開発したモバイルMRIを用いて,梨果実に含まれるプロトンの緩和時間(*)を落花直後から収穫の時期まで長期的に計測し,果実細胞の成長を緩和時間との関連で明らかにしました.

また,4.7T縦型超伝導磁石MRIと1T永久磁石MRIのような高磁場のMRIを用いて梨果実の高分解能イメージングを行いました.この結果梨果実の維管束構造の変化を可視化することができました. MRIを用いて果実の維管束構造を描写することは染色して断面を顕微鏡で観察する旧来の手法をあらゆる面で凌駕しています.

(*)緩和時間とは水分子のミクロな運動の状態を表す物理量です.

担当者:下家祐人
Takeshi Kimura, Yuto Geya, Yasuhiko Terada, Katsumi Kose,Tomoyuki Haishi, Hiroshi Gemma, and Yoshihiko Sekozawa Rev. Sci. Instrum 82, 053704 (2011). 

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