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24章 コマンド一覧 (詳細は man24.1.1 コマンド参照のこと)

ここでは, 各コマンドの使い方を個別に説明される. 詳細は man コマンドで 調べられる. info コマンドも参照のこと.

24.1 情報源


24.1.1 man: オンライン マニュアル

説明
各コマンドの使い方を表示します. 例えば ls というコマンド の使い方を知りたいときはコマンドラインで

$ man ls

のように引数にコマンド名を与えます.

日本語で表示する
使用する環境によってばらつきがあるが, 日本語で オンラインマニュアルを表示するためには, 次の点に注意する.

キーワードで探す
正確なコマンド名が分からないとき, 指定したキー ワードに関連するコマンドの一覧を表示します.
$ man -k copy

セクション
マニュアルは 次のようにセクションと呼ばれるグループ に分類されています.
1
コマンド.
2
システムコール.
3
関数.
4
周辺装置.
5
ファイル形式.
6
ゲーム.
7
色々.
8
管理用コマンド.
セクション section に属するマニュアルを表示するには
$ man section command-name
のようにします. 例えば, printf はセクション1 に属するコマンドの 「printf(1)」 と セクション3の C 言語で使用できる関数の 「printf(3)」 があります. そのうちセクション3の printf のマニュ アルは
$ man 3 printf
とすることで, 表示できる. ここで用いた表記法にも注意する必要がある. セ クション 3 に属する printf は, 「printf(3)」 のように表 記される.

24.2 ファイル


24.2.1 ls: ファイル名の一覧

説明
ls ファイル名とディレクトリ名のリストを表示する.
ls -l ファイル名とディレクトリ名に加え詳細な情報を表示する.
ls -a 全てのファイル名とディレクトリ名のリストを表示する.
ls -al 全てのファイル名とディレクトリ名に加え詳細な情報を表示する.

-a オプションにより ドット「.」で始まるファイルを表示できるよう になる.


24.2.2 mv: ファイルの移動

mv: ファイルまたはディレクトリの移動を行う. 結果的にファイル名やディレクトリ名の変更も行なえる.

例:

mv from.c to.c


24.2.3 cp: ファイルのコピー

cp: ファイルのコピーをする.

例: from.c を to.c にコピーする.

cp from.c to.c

to.c が既に存在する場合は, 上書きする. 存在しない場合は, 新たに作成し from.c と同じ内容を書き込む.


24.2.4 cat: ファイルの中身を見る ファイルの結合

cat コマンドによりファイル (file.c) の内容を表示することができる.

cat file.c

複数のファイル名(file1.c, file2.c, file3.c)を指定するとその順に全ての ファイルの内容を表示する.

cat file1.c file2.c file3.c

上の結果を別のファイル (dst.c) に出力することによりファイルの結合を行 なうことができる.

cat file1.c file2.c file3.c > dst.c
> を使ったファイルへの出力については [23.4.4] を 参照のこと.


24.2.5 rm: ファイルの削除

例:

rm file.c


24.2.6 lv: ファイルの中身を見る

filename というファイルの中身を見るには,

$ lv filename
とする.

キー操作 動作
q 終了
(スペース) 次のページ
b 前のページ
j 一行後ろ.
k 一行前.
(上下矢印キー) 上下
g 一番前のページ
(line) g line 行目に移動. (line) は数字.
G 最後のページ
/ 前方検索
? 後方検索
n 次の検索結果
N 前の検索結果


24.2.7 less: ファイルの中身を見る

日本語を表示するときには,

$ LANG=ja_JP.ujis
$ export LANG
$ LESSCHARSET=japanese
$ export LESSCHARSET
等のように環境変数を設定しておく必要がある.

filename というファイルの中身を見るには,

$ less filename
とする.

キー操作 動作
q 終了
(スペース) 次のページ
b 前のページ
j 一行後ろ.
k 一行前.
(矢印キー) 上下左右
g 一番前のページ
(line) g line 行目に移動. (line) は数字.
G 最後のページ
/ 前方検索
? 後方検索
n 次の検索結果
N 前の検索結果


24.2.8 more: ファイルの中身を見る


24.2.9 chmod: ファイル属性の変更


24.2.10 tar: アーカイブの操作

$ tar cvf aaa.tar dir
$ tar xvf aaa.tar

GNU tar なら

$ tar czvf aaa.tar.gz dir
$ tar xzvf aaa.tar.gz

24.2.11 gzip: ファイルの圧縮・伸長


24.2.12 wc: 文字数, 語数, 行数を数える.

コマンドラインから

$ wc
のように実行する. その後端末 (標準入力) からの入力待ちになる. 適当に文 字を入力すればよいが, 空白や改行を含めた方が wc の動作をよく理解できる. 入力を終了するには 「Control + D」を押す [23.4.2]. 3つの数 字が表示されるが前から順に行数, 語数, 文字数である.

24.3 ディレクトリ


24.3.1 cd: ワーキングディレクトリの変更


24.3.2 pwd: ワーキングディレクトリの表示


24.3.3 mkdir: ディレクトリの作成


24.3.4 rmdir: ディレクトリの削除

24.4 編集

ファイルの編集には, emacs, vi, gedit 等が使える.


24.4.1 emacs: ファイルの編集

起動
例えば aaa.c というファイルを編集するときは コマンドライン から
$ emacs aaa.c
のようにファイル名を指定して起動する.

ファイルの保存
``Files'' $\rightarrow$ ``Save Buffer''. 又は, 「C-x C-s」.
終了
``Files'' $\rightarrow$ ``Exit Emacs''. 又は 「C-x C-c」.

取り消し
誤ったキー操作をしてしまったときは 「C-g」 で取り消せ る.
ファイルの挿入
「C-x i」 又は ``Files'' $\rightarrow$ ``Insert File...'' 現在編集しているファイルの中に, 別のファイルの内 容を取り込む.


24.4.2 emacs による日本語ファイルの編集

emacs で日本語を入力するには, 「C-\」を押す. もう一度半角英数文字を入力す る時には, もう一度「C-\」を押す. ここで「C-\」は「Ctrl」キーを押しながら 「¥」キーを押すことを表す.

EUCのファイルを出力するには,

24.5 ユーティリティ


24.5.1 gnuplot: グラフを描く

gnuplot により, データや関数をプロットできる. GNOME端末 (gnome-terminal) 等の端末[23.2]のコマンドラインから

$ gnuplot
とすることで実行できる. 実行中は gnuplot> のようなプロンプトが 表示される. データが data.dat というファイルに納められているとすると その後
gnuplot> plot "data.dat"
とすることでプロットされる. 終了するには
gnuplot> quit
とすればよい.

データは 1行に1つの点の x座標と y座標をスペースかタブで区切って記述し ておくのがよい. fprintf を用いるのなら

fprintf(fp, "%g %g\n", x, y);
のようにすればよい. データファイルの中身はは例えば,
1.0 10.0
2.0 25.0
3.0 20.0
4.0 15.0

二つのデータ data1.dat, data2.dat を同時にプロットしたい場合は

gnuplot> plot "data1.dat", "data2.dat"
gnuplot> quit
とする.

ファイルに書き込まれたデータを読み込むときには, " " で囲んだが, 関数をプロットするときには囲まない.

gnuplot> plot 2*sin(x), cos(x)+4
gnuplot> quit

ファイルのデータと関数を同時にプロットすることもできる.

gnuplot> plot sin(x), "data.dat"
gnuplot> quit

$z = f(x, y)$ のような関数も立体的ににプロットできる. この時は $splot$ を用いる.

gnuplot> set hidden3d
gnuplot> set isosamples 50 
gnuplot> splot sin( sqrt(x**2 + y**2) )
gnuplot> quit

\includegraphics[width=16cm]{srcII/splot.eps}

\includegraphics[width=16cm]{srcII/splot_pm.eps}


24.5.2 nkf: 漢字コードの変換

漢字を表現する漢字コードには EUC, JIS, シフトJIS, UTF8 等がある. 各コードに変換するには次のオプションを用いる.

漢字コード 用途の例 nkf に与えるオプション
EUC コンピュータ内部での漢字の処理 -e
JIS メール -j
シフト JIS マイクロソフトの OS 上で漢字の処理. -s
UTF8 比較的最近のWindows, UNIX, HTMLファイル -w8

例えば aaa.txt というファイルを EUC に変換し, その結果を bbb.txt に保存するに は,

$ nkf -e aaa.txt > bbb.txt
とする. > の使い方については [23.4.4] を参照のこ と.


24.5.3 script: 画面表示内容の記録

使用法
記録を終了するときには exit を実行します.

$ script
$ cat main.c
  ...
$ ./a.out
  ...
$ exit

結果は typescript という名前のファイルに出力される.

(c)1999-2013 Tetsuya Makimura