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研究室紹介(高校生のみなさんへ)          

「MRI」を知っていますか? 病院にある、これ↓です。


東芝メディカルシステムズ製

大きいですよね。値段も数億円します。これでMRI検査をするには、この筒型の磁石の中に一定時間入り、じっとしている必要がありますし、けっこう大きな音もします。(^^;)
でも、いいことが盛りだくさんの装置なんですよ。

さて、ではMRIとはどういうものなのでしょう。
MRIは Magnetic Resonance Imaging の略で、磁気共鳴画像診断法と言い、大きな磁石による強い磁場と電波(高周波磁場)を使って実際に切ったりすることなく、体やさまざまな物体の断層像を撮ることができます。
また、放射線を使わないので、レントゲン写真やCTのように放射線被ばくの心配がありません。

現在では、人体の各部分の病巣などの状態を調べたり、病気の発見にも効果を発揮しています。脳梗塞や心筋梗塞などの消化器系の病気や、痴呆症の診断などこれからさまざまな分野での活躍が期待されています。

でも、手足の関節などを撮像するのには、こんなに大きなMRIの中にはいるのって、ちょっとおおごと!って感じですよね。
もっと気軽に「体の一部分だけ」を撮像できるMRIがあればいいのに・・・。きっと皆さんそう思ったハズ。

そんな思いに応えて、当研究室では、世界最小の小型MRIを作りました。それを使用して、かかとによる骨密度計測や手による関節リウマチ診断、小児の骨年齢計測、また人体(手足)に限らず、食物、動植物など、さまざまな物体の内部構造を計測、可視化する小型MRIの研究・開発、また、それに関連する先端的なMRIシステムの開発を行っています。 小型という特長を生かして、どこにでも持ち運べるポータブルMRIの開発も進めています。

では、その小型のMRIを見ていただきましょう。

 関節リウマチ診断用MRI

 ポータブルMRM0.3T

 骨粗鬆症診断用MRI

 マウス用MRI

 手指海綿骨微細構造計測用コンパクトMRI

今までに「骨粗鬆症診断用MRI」のほか、「マウス用MRI」「鮭雌雄判別用MRI」
「スポーツ選手用MRI」「野球肘診断用MRI」「リウマチ診断用MRI」
「手指海綿骨微細構造計測用コンパクトMRI」などを開発しました。

「骨粗鬆症診断用MRI」では、学園祭で2001年~2011年にわたり被験者の計測を実施し、 すでに約1000人以上の計測実績があります。
また、「リウマチ診断用MRI」は薬事認証を受け、製品化しています。

現在は、樹木・果実用ポータブルMRIの開発や、小児の骨年齢計測、バルク高温超伝導磁石を用いたMRIの開発、 環境制御型MRIの開発などを行っています。
研究室で撮像されたこんな画像もあります。↓

 画像をクリックで詳細に飛びます

超並列MRマイクロスコープを使って、京都大学大学院医学研究科附属先天異常標本センターに保存されているヒト胚子数万体のヒト胚子のうち、代表的な数千体を撮像し、ディジタルデータとして永久に保存するとともに、世界中の研究者に公開しました。

サンプルをまったく傷つけることなく、こんな画像が撮れるんです。↑

いかがですか?MRIについて興味が湧いてきたでしょうか。
これは面白い!と思ったあなた、そしてもっと深くMRIについて知りたい!
と思ったあなたを研究室では歓迎いたします。

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