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教員からのメッセージ             

巨瀬勝美教授

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当研究室は,1994年4月発足以来,この24年間で,博士課程学生10名,修士課程学生61名,学士課程学生88名を輩出してきました.

特に,博士課程修了の学生さんは,全員,国内外のNMR/MRI業界で活躍しているばかりでなく,現在では,中心的な役割を果たしています.また,修士課程,学士課程を修了した学生さんも,MRIを中心とした医療機器業界,IT業界,各種メーカーや,教育関係,マスコミ業界などで幅広く活躍しています.  

世界的に見て,当研究室の最大の特徴は,MRI装置を自ら作り上げて,さまざまな研究を行っているところにあります.病院にあるような,人体全身を撮像する大型のMRI装置は所有していませんが,さまざまな目的に対応した小型MRI装置を開発して,その研究目的を達成するという,いわゆる「コンパクトMRI」では,長年にわたって,世界のリーダー的な役割を果たしてきました.
特に,屋外におけるMRI計測に関しては,世界最初の研究報告を行っただけでなく,現在でも,ほぼ独占的な地位にあります.

また,2008年11月には,大学の研究室が中心となって開発したMRI装置(関節リウマチ診断用コンパクトMRI)で,医療機器としての薬事認可を受けるという,世界的にも稀有な業績を挙げています.
これらは,ハードウェアだけでなく,ソフトウェアを自ら作り出すという,研究室の伝統に支えられたものと思います.  

さて,近年は,MRIの業界でも,IT技術の目覚ましい進歩の影響を受けて,ハードウェアには,ますます高く厳しい性能が要求されているばかりでなく,数理科学の発展に支えられた高度なソフトウェア技術が要求されてきています.
このような状況の下で,4年生で配属された若い学生さんが,研究の第一線に到達するまでには,長く,厳しい道のりが待っていますが,当研究室の伝統やさまざまなノウハウ,そして,教員や先輩のアドバイスなどを活かしながら,成長されることを期待しています.

私自身は,これまでの実験を中心とした研究から,ソフトウェア開発や教育を中心とした活動に移っていきますが,国内外のMRI業界の発展のために,共に活動していきたいと思っています.

以上を,当研究室の在学生,これから配属される学生さん,卒業生の皆さん,そして,このページをご覧になるすべての方々への,私からのメッセージといたしたいと思います.

2018年3月24日

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