Nano Technology & Nano Science 筑波大学 物理工学系 村上・牧村・深田研究室
村上研 研究内容
ナノ構造の機能性発現
軽元素制御・不純物ドーピング

 ナノ構造の機能発現のための不純物ドーピングと表面、界面で水素、酸素、窒素などの軽元素の制御による機能制御の研究を行う。 (軽元素制御、有用不純物ドーピング)


半導体中の水素の状態と機能

 半導体中に導入された水素は、ダングリングボンドなどの欠陥終端やドナー・アクセプターのパッシベーションなどの効果を示すことが知られています。 1996年、我々の研究グループ(共同研究:旧金材研)により、水素が半導体中において分子として存在することが確認されました。 我々の研究室では、 水素原子処理(リモートプラズマ) により水素化したシリコン (Si) をラマン散乱分光の手法で評価し、Si中での水素の状態を、特に水素分子の状態に注目し、研究しています。

Si中の水素

結晶Si中の水素分子の4種の捕捉状態

水素分子の捕捉位置は結晶Si中で数種存在することがわかってきました。
  • Td(四面体格子間位置)サイトに孤立して存在する水素分子
  • 多原子空孔近傍(?) に存在する水素分子
  • 面欠陥の間隙中にガス状に存在する水素分子
  • 格子間酸素の近傍に存在する水素分子

 今後、更に水素分子形成・拡散過程での水素及び重水素の同位体効果や、光・電子線照射による水素分子解離機構や、その機能性などを調べていく予定です。


Copyright (C) 2004 Murakami, Makimura, Uchida Lab., University of Tsukuba.