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筑波大学・大学院数理物質科学研究科・電子物理専攻藤田研究室・ |
研究紹介 |
![]() 本研究では、X-rayや透過電顕環境でIn-vitroの生体試料観察、さらにその場観察を行いながら試料のマニピュレーションや分析を行うための極薄のPDMSマイクロ流路の形成技術を開発しています。 電子ビーム露光および光学露光を組み合わせて作成したレジスト凸型モールドに、フロン系剥離剤を塗布した後にPDMSを流仕込み、オーブン分熱処理で硬化させます。硬化したPDMSを剥離した後、紫外線照射でPDMS表面の親水化処理し、ガラス基板に貼り付け流路が完成します。水は波長3.6nmのX線に対して比較的吸収が少なく、この波長帯はWater window領域と呼ばれて生体試料の観測に適しています。この透過領域を用いて生体試料をin-vitro環境で測定するためには、極薄の試料フォルダを作製しなくてはなりません。PDMSを用いた流露形成技術と両面インプリント技術を組み合わせ、1μmの厚さのPDMS窓を作製することに成功しました。 このPDMS流露をSiNメンブレンと貼り合わせ、in-vitoro生体試料観測フォルダを作製しました。この流路に蛍光溶液を流し込んだ様子を図2に示します。わずか1ミクロン程度のPDMS観測窓が液体を流路に閉じ込めておくことが可能です。 ![]() ![]() ・流路中でのレーザーマニピュレーション技術 さらにマイクロ流露内における試料操作、さらには構造体動作制御を目的として流露内におけるビーズのレーザーマニピュレーション技術を開発しています。光源に1064nmの赤外半導体レーザーを用い、これをSHGで532nmのグリーンレーザーに変換します(生体用途では1064nmのほうが吸収が少なく有利であるが、実験としては色の見える532nmが扱い易い)。半導体レーザーからの光を一度シングルモードファイバーに通しレーザーピンセット用の点光源を作りだしています。ファイバーから射出されたレーザーはコリメータでビーム径を調整し、ガルバノミラーを経由した後、焦点面調整レンズを通過して倒立顕微鏡内に導入され、顕微鏡視野焦点面に集光されます。ガルバノミラー走査をコンピュータで制御すると、図3に示すような、(a)四角形のビーズ配列、(b)丸形配列、(c)小さな四角へなどのピーズ配置が自由に行えます。レーザーをオフにするとビーズは流露内液中に拡散していきます。このようなレーザートラップとマイクロ流体デバイスとを組み合わせる事で従来実現不可能であった高機能バイオデバイスが開発できます。 ![]() このページのトップに戻る |